彼女との喧嘩。

 俺も調子に乗っていたし、彼女もイライラしてたと言うこともあり喧嘩になる。
「わかんないよ。タスクの言ってることまったくわかんないよ!」この一言がきっかけでお互いの告白。
 彼女の話していた存在はなんだか素直に受け止めることが出来た。じゃあ、その正体は何と聞かれるとわからないけど。
 以前に彼女が俺を初夏の風と評したけど、たぶん彼の君は春陽だったのかな。いや、月影のほうがしっくりとくるかな。前彼さんは夏の日差しかな? あまり前彼さんがどうかは気にしないけど。
 月影のいたらぬ里はなけれども、ながむる人の心にぞすむ。

くそったれ。

 ふがいない俺に腹が立つ。彼女の不安を取り除けないで何が彼氏なんだろうか。
 夢うつつの電話口で聞いてみた台詞。「俺と別れることを想像して怖いん?」言葉は返ってこなかったけど……。彼女が甘えすぎだねと自嘲気味に笑うのも俺がいなくなることを想像してなのだろうか。ため息を吐かれながらのしっかりしなきゃという台詞にビクビクする。
 あまり想像はしたくないけど俺も時折彼女と別れることは想像する。でも、別れるのは辛いけどお互いに出会うことで成長できたなという出会いになった実感をもって別れることが出来ていそうな確信をもっている。
 俺は彼女に助けられてきた。だから今度は俺が彼女を助ける番だ。天佑。俺の名前に誓って。

はじめての。

 なんだか無理やり誘ったみたいで申し訳ない気分が大きい。それと緊張のせいでか最後まできっちり出来なかったのが結構ショック。手でしてもらっていたときにいけなかったのは握る手が強すぎということは流石に言えなかった。握ってっていうのも結構無理をさせてるかなと思ったので。舐めてまではよう言いません。今のところ。今のところかいという突っ込みはなしの方向で。
 シンジさんには「ゴムなんかつけてるからだ(笑)」と本気か冗談か分からない台詞を返されたけど、それは嫌。生理前だから大丈夫なんてそんな信憑性の低いものは出来るだけ使いたくない。それは彼女にも負担を与えるから。生とゴムじゃ全然違うというのはそりゃ興味が無いとは言えないけど愛し合う行為で傷はつけたくないから。エッチは愛を確認する行為でありたい。
 それをいうと彼女が気持ちよくなってなかったのも結構凹んでいたりする。俺が出来なかったのは自分のせいだとしても、彼女を気持ちよくさせるのは男のツトメだと思うし。テクニックを磨くと言うことは難しいけど彼女の不安を取り除いて気持ちいいものだと思わせるようなエッチにしたい。