くそったれ。

 ふがいない俺に腹が立つ。彼女の不安を取り除けないで何が彼氏なんだろうか。
 夢うつつの電話口で聞いてみた台詞。「俺と別れることを想像して怖いん?」言葉は返ってこなかったけど……。彼女が甘えすぎだねと自嘲気味に笑うのも俺がいなくなることを想像してなのだろうか。ため息を吐かれながらのしっかりしなきゃという台詞にビクビクする。
 あまり想像はしたくないけど俺も時折彼女と別れることは想像する。でも、別れるのは辛いけどお互いに出会うことで成長できたなという出会いになった実感をもって別れることが出来ていそうな確信をもっている。
 俺は彼女に助けられてきた。だから今度は俺が彼女を助ける番だ。天佑。俺の名前に誓って。